Monthly Report No.416
マイ仙台暮らし
浦島太郎の青葉城恋唄
副代表幹事 佐藤吉雄(東日本放送)
〽広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず
「青葉城恋唄」の出だしの通りに、36年ぶりの仙台暮らしは始まりました。6年半前のことです。
大学まで仙台にいました。朝日新聞の記者となり、転勤を繰り返しましたが、故郷に来ることはありませんでした。それが役員を6年も務めたころ、帰郷する人事が急に決まりました。驚きました。「帰りたいから自分で仕組んだのでは」なんていう人までいましたが、そんなことはありません。まあ、いろいろありまして……。
東京から家を探しに来て、すぐに決めたのが今の自宅です。窓の正面には青葉城の天守台に政宗公の像が見えます。真下に広瀬川、右に大橋、西公園。左は評定河原、大橋の向こうには東北大のキャンパスが広がります。学生時代通った生活圏そのものです。そこに今度は住むことになりました。想い出は帰らないけれど、体は帰って来たわけです。
まず近辺を歩きました。そばに地下鉄の大町西公園駅。汚職事件の取材には来ましたが、乗ったことはありません。少年時代は市電が走っていました。父が子供のころ住んだ肴町の家も、米ケ袋の叔母の家もマンションになっていました。レジャーセンターも、プラザホテルも……言えばきりがありません。まったくの浦島太郎状態でした。
〽青葉通り薫る葉緑 思い出は帰らず
それが今は新しい街にすっかり慣れて、休みといえば散歩かランニング、街歩きを楽しんでいます。まず青葉通りへ。歩道が広くなって気持ちがいいですね。
子供のころ、一番の好物は「とんかつ大町」の分厚いトンカツでした。藤崎の近くでしたが、もうここにはありません。でも、大町で隠れ家のようなレストランをいくつも見つけました。青森出身のシェフのイタリアンとか、私と同郷の塩竃出身シェフのフレンチとか……隠れ家の意味がないのでこのへんで。
西公園はすぐ隣。プールや天文台はなくなったけれど、広瀬川の風が揺らす緑はそのままです。木質を敷いた1周1キロのランニングコースもできました。大橋を渡り、国際センターから中ノ瀬橋を戻って西公園を1周すると大体5キロ。ここを学生時代の半分ぐらいのペースで走ります。しばしば歩きになりますが。
国際センター駅2階のテラスが、私が仙台で一番好きな場所です。山に、川沿いに、春には桜、夏の緑、秋の紅葉、そして冬の雪景色。天気のいい日、カフェのドイツビールなんかを飲んで、ぼーっとしていると、時間が止まっているようです。
ここはかつて宮城県スポーツセンターがありました。大相撲やプロレスもやっていました。私は高校、大学とハンドボールをしていました。学生時代はしばしば大会の会場になり、何せ大学のすぐ下ですからホームそのものでした。勝ったり、負けたり、けがをして病院に運ばれたり。来るたびに、40年以上前の汗臭い日々を思い出します。スポーツといえば、スキーが大好きな私にとっては冬も天国です。宮城蔵王も山形蔵王も渋滞なしでほぼ1時間。所任地の長野以来の滑走日数になりました。
〽瀬音ゆかしき 杜の都 あの人はもういない
〽瀬音ゆかしき
杜の都
あの人はもういない
青春を過ごした街で、人生の秋を迎えています。恋人ではありませんが、このごろは先輩や友人とのつらい別れもあります。1日1日を大切にしたいとしみじみ思います。
何? いつもと違って健康的な話ばかりだって?
国分町の話は別の機会に。
※「マイ仙台暮らし」では会員様のコラムを募集しております。掲載をご希望の方は事務局までご連絡ください。
幹事会だより
2022年10月24日
今月の幹事会では、小林代表幹事からの挨拶に続き、会員異動(入会・退会・会員交代)について審議し、その後、後援名義使用申請、委員会の活動状況、会報誌のホームページ上掲載への変更等について事務局から報告を行いました。
その後、今後の物価情勢についての見通し、10月21日に行われた東北・北海道ブロック会議での議論を受けたウクライナ情勢が日本や東北に与える影響についての報告や議論が行われました。
また、来月以降の交流会については、引き続き、新型コロナウィルス感染症対策の必要性から、着席スタイルを継続しつつも、席を移動しての名刺交換等は緩和していく方向で開催することにしました。
引き続き、会員各位の積極的な会への参加をお願いします。
例会DIGEST
報道43年
メディアはどこへ行くのか?
株式会社東日本放送 特別顧問 佐藤吉雄 氏
購読・広告収入の急減などにより、ニュースメディアの主役を担ってきた新聞やテレビ業界が存亡の危機に立たされています。インターネットが台頭し、その座を奪おうとしているのです。しかし、インターネットには権力のチェック機能や戦争などの危機を回避する機能がまだないと佐藤吉雄氏(仙台経済同友会副代表幹事)は話します。朝日新聞の第一線記者、デジタルメディアの創刊、放送局経営者など長年メディアと深い関わりを持ってきた氏が、その経験を通して、今までマスコミがどのようにして情報を収集し、どういう価値を提供してきたか。そして今後、情報インフラやビジネスとして継続性があるものにするにはどうすべきかを問います。
【佐藤吉雄氏略歴】
1957年宮城県出身。東北大学法学部卒。80年朝日新聞社入社。記者として東京本社社会部員、ニューヨーク特派員、社会部デスクなどを経て2007年編集局長補佐。09年コンテンツ事業センター長、10年役員待遇デジタルビジネス担当。11年取締役就任、電子版創刊。13年常務取締役就任。デジタル、経営企画、メディアラボ、技術統括(CTO)などを担当、16年東日本放送社長。1992年に「メディア欄創設」で新聞協会賞。著書に「精神病棟―医療制度と人権」「NHK」「沖縄報告」などがある。
11月の例会には、衆議院議員の小野寺五典氏をお招きし、「わが国の防衛と安全保障」と題して講演をいただきます。時間は17時30分から18時30分です。会場はウェスティンホテル仙台ですが、小野寺先生の事情により、東京からオンラインでの講演となる可能性がありますので、ご了承ください。その際は、東京と会場を接続しての講演となります。自宅や会社等からの個別の接続はできませんので、合わせてご了承ください。
新入会・交替会員紹介
会員総数344名(2022年10月31日時点)
入会(3名)
会員
遠藤 正巳 様
H.I.Sホテルホールディングス株式会社変なホテル仙台国分町
総支配人
会員
土屋 秀聡 様
土屋不動産株式会社
代表取締役
会員
佐藤 孝文 様
株式会社中北電機
代表取締役
交替(6名)
会員
岡峰 博将 様
オリックス株式会社
仙台支店長
会員
島田 淳 様
サッポロビール株式会社
執行役員東日本本部長
会員
糠信 巧 様
積水ハウス株式会社
執行役員東北営業本部長
会員
今道 歩 様
東洋ワークセキュリティ株式会社
常務取締役
会員
櫻井 理史 様
パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社
東北支店長
会員
本棒 陽一 様
株式会社マイナビフットボールクラブ
代表取締役社長