Monthly Report No.434

マイ仙台暮らし

会社が遊び場でした

幹事 沼田 隆
(株式会社仙台リサイクルセンター 代表取締役)

私の仕事は、皆さんが使い終わった古紙を中心に不要となったものを集め、必要とされるところへ循環させる、いわゆるリサイクル業、再生資源卸売業・廃棄物処理業になります。

1980年に現会長である父が、脱サラして裸一貫で始めた事業で、83年4月21日に設立しました。父は一人で事業を始め、腕っぷしで事業を拡大してきました。父が起業したころ、私は小学4年生でした。父の仕事場は遊び場でしたし、高校のころには私もアルバイトとして現場で回収作業をしていましたので、いつも身近に家業がありました。

社会人としては、医療器械メーカーに就職し、脳外科・整形外科・婦人科の担当を受け持ち日夜先生方に医療器械の売り込みに奮闘しておりました。私にとってのサラリーマン生活は、家業を引き継ぐうえで、とてもいい経験となり今でもその時の学びが、生かされていると実感しております。

仙台生まれの仙台育ち

地元を離れることなく、生活してきた財産として、51歳の現在でも40年以上のお付き合いがある親友がいまだに沢山おり、子供の時から一緒に遊んだ気心も知れた仲間なので、子供たちも含め家族同士で旅行やキャンプに行ったり、親友同士ではゴルフやツーリングなども楽しみ気兼ねなく月に1回程度は集まれる仲間はかけがえのない財産です。

※「マイ仙台暮らし」では会員様のコラムを募集しております。掲載をご希望の方は事務局までご連絡ください。

幹事会だより

2024年4月22日

今月の幹事会では、小林代表幹事からの挨拶に続き事務局より、後援名義申請(知能ロボットコンテスト・フェスティバル2024)について、第36回全国経済同友会セミナー(福井大会)の結果について、第37回全国経済同友会セミナー(広島大会)の日程について報告を行いました。

その後、福井大会に参加した幹事からセミナーの内容についての感想や意見について、日銀岡山支店長より4月の支店長会議にて報告された各地域から見た景気の現状について発言があり、引き続いて県内の景気の現状等について意見交換を行いました。

例会DIGEST

「ソーシャル・インパクト・アクセラレーター・プログラム」
プレゼンテーション

一般社団法人 IMPACT Foundation Japan 代表理事 竹川隆司氏

一般社団法人 IMPACT Foundation Japan 代表理事
竹川隆司 氏

4名の起業家の方に先立ち、竹川隆司氏が、一般社団法人 IMPACT Foundation Japanの事業と、仙台市とともに取り組んでいる社会起業家育成プログラム「Social Impact Accelerator」について説明されました。竹川氏は、企業家が生まれ育って、社会起業家のロールモデルとして若いリーダーたちの伴走者になっていただく、潜在層がそれに興味をもって挑戦していく、そのような姿を東北で実現できるような取り組みをしていきたいとお考えでした。社会課題は世界共通の課題であり、課題先進国である日本、そして課題先進地といわれる仙台、東北、仙台から解決の解決のアイディア及び、イノベーションが生まれてくるよう発信していきたいとのことでした。

【竹川隆司氏 Profile】

経験豊富な起業人。野村證券の東京およびロンドン支社で金融分野の経験を積んだ後、日米で起業・経営に携わる。米国ではM&Aを行って合併を成功させた経験も。IMPACT Foundation Japanに移る前は朝日ネットの米国子会社の社長兼CEOとして活躍。米ハーバードビジネススクールでMBAも取得している。

株式会社ヤマナカ 代表取締役 高田慎司氏

株式会社ヤマナカ 代表取締役
高田慎司 氏

一番目の発表者である高田慎司氏のテーマは「一次産業衰退、置き去りにしていませんか」。日本の水産マーケットの自給率は、かつては100%でしたが、現在は50%を切っているそうです。生産者の方々が流通弱者のまま高齢化が進んでいって減っている状況も、危惧されていました。高田氏は、現代のテクノロジーを使って、農作物や養殖などで計画的につくられたものを、計画的に日本国民に供給するような仕組みができないかと提起されるとともに、強く稼げる水産業をもう一度つくり、温暖化対策や廃棄物再生に取り組み、持続可能な循環型水産業をつくるために活動を続けていきたいと語られていました。

【高田慎司氏 Profile】

異業種から水産業に参入し、2007年に創業。東日本大震災以降、斜陽産業となってしまった地域の水産業の課題に向き合い、「稼げる一次産業」をビジョンに掲げ活動を続けている。

株式会社バンザイファクトリー 代表取締役 高橋和良氏

株式会社バンザイファクトリー 代表取締役
高橋和良 氏

次に高橋和良氏が、東日本大震災後に生き残った椿との出合いを話されました。椿は深く根を張るので成長は遅いが、災害にとても強い木になるとのこと。この事実をもとに「三陸椿物語」という絵本を制作されました。さらに、椿はお茶の原料だということがわかり、無農薬の椿茶の製造販売に挑戦。工場では地元の方々や障害のある方々なども働いており、手間暇かけた高品質のお茶に仕上げているとのこと。また、被災した未活用の土地に継続的に椿を植えて、レッドカーペットのようにする「レッドカーペット・プロジェクト」の活動にも、力を注がれています。

【高橋和良氏 Profile】

システムエンジニアとして起業した過去の経験をもとに、震災をきっかけに被災地に新たな仕事を創出したいと決意。地域資源である椿に着目して、新たなビジネスモデル開発に至る。

みらいブライト株式会社 代表取締役社長 井本康夫氏

みらいブライト株式会社 代表取締役社長
井本康夫 氏

三番目として、温暖化の問題にカーボンクレジットで対応している井本康夫氏が、事業内容を説明されました。山や海を守っている方々とともに、買い手の方から購入契約を先行して取り付ける。資金を確保したうえで安定したカーボンクレジットを守り手の方々につくっていただく。簡便なITのソリューションを提供して、一元管理を担うとのこと。また、ペットボトルのリサイクルや節電、環境保護のプロジェクトへの寄付などを環境活動として記録するデータベースも制作。1000年先も残し続け、行動変容を生み出すきっかけになればと述べられました。

【井本康夫氏 Profile】

学生時代から環境問題を学び、長年IT業界に従事。気候変動の課題が深刻化するなか、アクションを起こす必要があると考え、2021年に起業。

株式会社イトナブ 代表取締役 古山隆幸氏

株式会社イトナブ 代表取締役
古山隆幸 氏

最後に発表されたのは、石巻で2012年から無料で子どもたちにIT教育を提供してきた古山隆幸氏です。2013年に一般社団法人イトナブ石巻、2015年に株式会社イトナブを設立されました。ミッションは「ITで生きるはじまりの場をつくる」。社団法人は教育をメインとし、株式会社ではブロックチェーンやVR、AR、メタバースなどの開発をなさっているとのこと。30万人未満の自治体をターゲットにしたビジネスモデルを組んでいて、これまでに15地域の20,500人以上にIT教育を提供されてきたそうです。今後も若者たちが学ぶ場、働く場、生きる場を地方につくっていきたいと話されていました。

【古山隆幸氏 Profile】

宮城県石巻市出身。大学時代にITに出会い、卒業後に起業。出会いに大きく動かされた経験をもとに、地方の子どもたちに情報育成事業を展開。全国15自治体以上と連携。

新入会・交替会員紹介

会員総数353名(2024年5月13日時点)

交代(3名)

矢内 友則 様

特別会員

矢内 友則 様

独立行政法人
中小企業基盤整備機構
東北本部長

猿橋 克隆 様

会員

猿橋 克隆 様

全日本空輸株式会社
仙台支店長

高橋 淳 様

会員

高橋 淳 様

株式会社デンコードー
代表取締役社長